Il Salone del Mobile.Milano 2023
ミラノサローネ国際家具見本市
15%増 を記録し閉幕
新フォーマットが業界関係者、バイヤー、一般来場者を魅了

イタリア貿易促進機構(ITA/ICE)の貢献は、インドなどの新市場米国などの成長市場への開拓をサポートする貴重で不可欠なものでした。また、デジタルの役割は極めて重要で、前月に引き続き今週も、新しい国々とのコンタクトを可能にすると共に、参加できなかった国国々との強い関係を維持することができました。サローネの新しい提案に賭けてくれた企業の方たち、このイベントを信じて参加くださったオーガナイザーや施工関係、キュレーターの方たちの労力に感謝します。アイデアと文化交流が重要であり、サローネサテリテと共に未来や次世代のことを考えることが、時間をかけて価値を築く方法である、と意識しながら、新しくグローバルな、気づきのある体験を提供したいという熱意と想いを、誰もが感じられたと信じています」

また、ジョルジア・メローニ首相をはじめとする政府・機関関係者の来場は、サローネの質の高さと存在価値、そしてこの分野全体の重要性を証明しており、また、サローネがイタリア経済の主要な推進力のひとつで、優れたデザインを世界に発信し、国際的な才能を引きつけるモデルであることを証明しています。イタリア貿易促進機構(ITA/ICE)SIMEST (イタリア企業の海外進出支援協会)の決定的なサポートは、見本市の国際的な価値を確認するだけでなく、64カ国から220人以上のバイヤーと240人以上のジャーナリストを招待し、出展企業に会う機会を提供しました。また、このイベントの実現に貢献した会場主、Fiera Milano (フィエラミラノ) との緊密な連携も重要でした。

FederlegnoArredo(イタリア家具工業連盟) クラウディオ・フェルトリン会長のコメント:

「出展者は資源を、来場者は時間を有効に活用した『数字』がそれらを物語っています。この1週間で感じられた熱意、そしてプレスや業界関係者が大勢来場し、トレーニング、国際化、持続可能性、イタリア産木材による短いサプライチェーンといった木材家具産業にとっての基本テーマを共有しました。またサローネは、イタリア人出展者の数が最も多く、海外からの来場者を惹きつけることができる唯一のデザインフェアであることを改めて証明することができました。それは、エウロルーチェが革新的で非常に民主的な見本市モデルであり、出展者と来場者に評価され、2024年4月のサローネだけでなく、世界レベルのすべての見本市にインスピレーションを与えると確信していることです。しかし、世界レベルでは、サローネだけが 『サローネ』 なのです」

持続可能なイベントマネジメントのためのISO20121認証を取得した業界初の見本市であり、その企画面でも運営面でも、持続可能性に大きな関心を寄せているエウロルーチェやサローネサテリテの展示や、多くの出展社により、国連が掲げる『持続可能な目標』に沿って、人々の幸福、環境保護、家庭、資源の有効活用に貢献できる新しいビジネスアイデアや技術ソリューションの国際的な舞台となりました。

Beppe FinessiのキュレーションによるThe City of Lights展は、エウロルーチェを、光に関連する様々な分野の創造活動からなる時空の連続体へと変貌させ、発見の機会、過去と未来への考察、テクノロジーと詩、建築とデザインとの対話の場として、成功をおさめました。エレーヌ・ビネ、マッシモ・クルツィ、マッテオ・ピローラ、From outer Space、マルティーナ・サンツァレッロ、ミケーレ・カルツァヴァーラ、ベルフ・ベンギス・ゴーレンといった作家たちが、そのデザイン、言語、美学の多様性によって、来場者に「光り輝く」、時には矛盾する体験に多くの賞賛の声が寄せられました。それらは、オブジェ、写真、ドローイング、彫刻、ビデオ、そして巨匠マウリツィオ・ナンヌッチ強烈なサインによるサイトスペシフィック・インスタレーション6つの特別展示が主役となり、更にはフォルマファンタズマがデザインした7つの「コステレーション」と名付けられた建築物と展示が開催されました。

アリーナ「AURORE」(フォルマファンタズマ設計)では、アンナリーザ・ロッソがキュレーションしたトークイベントが開催され、坂茂氏、田村奈穂氏、スノヘッタのシェティル・トレーダル・トールセンとマリウス・マイキング MAD Architectsアンドレア・ダントラッシ氏が登壇、そしてサローネサテリテ・アリーナでの巨匠ガエタノ・ペッシェ の講演も大勢が参加し高い評価を得ました。これはデザインの基本テーマとその社会・環境価値について論じる意欲がこれまで以上に生きているという証しです。コライーニ・モバイル・ブックショップではデザイン、アート、建築に関する最高の出版物を販売、何千人もの来場者の関心を引きました。

ミラノサローネ2023の開催期間中、デジタルプラットフォームが記録したデータもまた、期待をはるかに上回りました。ウェブサイト、ニュースレター、アプリ、プッシュ、ソーシャルネットワークでは、見本市の展開、一般ユーザーやブランド向けの活動、イベント、製品、ワークショップ、インスタレーションなど、各社が発表した新商品について毎日報告されました。前週から開始された活性化プランに沿ったライブアカウントと、関係者全員の舞台裏の活動も紹介するマルチチャンネル企画。ソーシャルでは、3,000万アカウントにリーチ、コンテンツは600万以上のビデオビューと約8,000インプレッションを記録しました。

一方、ウェブサイトでは、約100万人の訪問者と700万回以上のページビューを記録しました。アップデートされたSalone del Mobile.Milanoアプリは、新しいインタラクティブマップサービスを搭載、年初からダウンロード数が3倍に増加しました。このアプリは、フェア期間中に35万回以上のセッションを記録し、マッチングサービスでは75万回以上のスキャンを記録、来場者の体験をサポートするとともに、出展者との効率的なやり取りを促進します。また、中国版WeChatチャンネルでの専用コンテンツの体系的な公開、フェアで開催された講演のストリーミング配信、今回の主人公の声を収録したポッドキャストの毎日の配信など、世界規模でのストーリーテリングに貢献しました。また、TikTokチャンネルを開設し、コンテンツ制作者のナレーションによるストーリーテリングを行い、400万回の動画再生と300万人以上の視聴者を記録しました。また、Piquadroのバックパックが当たるコンテストなど、いくつかのAR(拡張現実)活動も展開され、10,000以上のセッションが登録されました。見本市期間中、デジタルメディアHighsnobietyとのコラボレーションも正式に決定し、新しいターゲットである、文化や市場の革新に敏感な新しい国際的な世代に向けて、コンテンツを毎日更新しています。編集作業と並行して、限定商品(Tシャツ、スウェット、キャップ)のコレクションを制作し、「Salone del Mobile」の絶対的なアイコン性を強調しました。

意識的な革新の道を進むため、今回の開催では、企業、デザイナー、デザイン愛好家、サローネを訪れる国内外の文化シーンの主要人物に対して、1,200件のインタビューが行われました。

出展者、来場者、関係者がどのように見本市を体験し、どのように受け止めているのか、彼らの期待、目的、要望は何か、彼らの参加への動機づけ、興味、影響は何かを知ることは、サローネが時代を先取りし、その内容や提案をより良く進化させていくための基本です。また、キッチン・バスルームに特化したワーキングテーブルから得られた結論と合わせて、次回の開催に向けた作業やシナリオを設定することが可能になります。

ミラノサローネの国際的な役割と、ミラノという都市の包容力とホスピタリティを強調するために、ミラノ市、フィエラ財団、ミラノの主要なデザイン学校Nuova Accademia, IED Istituto Europeo di Design, Scuola del Design/Politecnico di Milano)とのコラボレーションによる「ウェルカムプロジェクト」が行われました。ミラノ市内の要所に配置された100名の学生たちは、世界中から集まった数千人の来場者に、モビリティ、見本市、ミラノサローネの出展に関する情報を提供しました。彼らの調査によると、来場者は電車や地下鉄など、環境に配慮した方法で見本市を訪れていることがわかりました。

次回の開催予定 : 2024416日〜21

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